12の星座と、12のハウスと【12】
西洋占星術を知りたいなら、避けられないのはハウスの理解。つまずく初心者は多く、私も苦労した(今もしてる)。12の星座と12個のハウス、それぞれにキーワードが複数。全く同じじゃないけど、似たキーワードのハウスと星座。
1ハウス&牡羊座、2ハウス&牡牛座、
3ハウス&双子座、4ハウス&蟹 座、
5ハウス&獅子座、6ハウス&乙女座、
7ハウス&天秤座、8ハウス&蠍 座、
9ハウス&射手座、10ハウス&山羊座、
11ハウス&水瓶座、
ナチュラルハウスの、今回は最後の組、
12ハウス&魚座について書きたい。
西洋占星術を学び始めた者を翻弄するのは、ここ!!
「こいつらのせいで~っ」と叫びたくなるのが、特に12ハウス。
勝手に名付け『不思議ちゃん』コンビ
12番目のハウス、魚座(12番目の星座)とは似た面もある。
一言でいうと「訳わからん」「つかみどころ無い」
魚座って、多くの占い本に『芸術』『アート』や『癒し』、『福祉』などのキーワードが書かれてる。『魚座は優しい』とか、ね。
外れてないけど、本格的に西洋占星術を学ぶと、「いったい誰が『魚座はやさしい人が多い』なんて言い出した??」と、かなり違和感をもつことになる。
12ハウスに至っては『最も手強い』『最も解釈が難しい』とも言われる。
芸術やアート、福祉に通じる部分もある。けど、12ハウスには『入院生活』『秘密』『隠れた敵』や『隠遁(イントン)生活』『幽閉』に『犯罪』と、物騒なキーワードまである。
『見えない世界』『あの世』というニュアンスもある。
あいまいさ、残してて欲しい
男性/女性、大人/子供、人種も関係なく、ホワ~ンとしたあいまいさ。言葉にできない形容詞が付き難く「なんとも」「なんとなく」になる。魚座のイメージ。
2区分では女性宮、3区分では柔軟宮、
エレメント水。
魚座のルーラー(主星)は海王星
ルーラーって、その星座と最もご縁の深い天体。それが、境界を溶かす、幻惑の天体と言われる海王星だから、魚座のあいまいさ、当然っちゃ当然。
例えば、芸人さんや俳優さんで「つかみどころない色気」「形容し難いんやけどチャーミング」と感じる方、ミュージシャンで「独特の感性」と言われる人に、魚座さんが多い。
独特、つかみどころ無さが魚座の魅力。
水瓶座でも『独特』と形容をしたが、天王星をルーラーにもつ水瓶座の独特さは、近未来的、切れ味鋭い個性の独特さ。輪郭がくっきり際立つイメージ。
対して、魚座の独特さは輪郭がないグラデーションみたい。境目の線が見当たらずに「気付いたら移ってた…」と意識しづらい、浸食されてるイメージもある。
天頂たる10ハウス&山羊座を越え「次は広がる」と書いたが、水瓶座も魚座も「以前のものに固執しない」「崩して溶かして次へと繋げる」世界に思える。
その独特さ、あいまいさを固められると、窮屈に感じる。
太陽星座が魚座で、他の個人天体;例えば、月星座や火星星座がエレメント地(牡牛座、乙女座、山羊座)等なら。たぶん週休2日制&朝から夕方まで固定の時間帯、勤務場所も移動なし、そんな仕事も苦じゃないだろう。
しかし、太陽星座が魚座、プラス他も魚座にある魚座カラー強い人。射手座(柔軟の自由人)や水瓶座(個性の塊、超マイペース)に個人天体があると、おそらく〈固定された勤務〉の職をキツイと感じる。
ガチっと固められると息苦しい、余白を残していたい。
これ個人天体、特に太陽、月や金星、が魚座にある人には多い。
月~金の固定勤務の会社員時代より、年末年始も仕事で夜勤もあり・休みは曜日バラバラなシフト制が性に合う。介護士をずっと続けられてる理由って案外と、私の太陽が魚座にあるから、と思う。
クローゼット内で光る太陽???
あいまいな魚座に相通じる12ハウス、キーワードが様々すぎる…
生まれた瞬間を切り取ったホロスコープ【出生図/一重円】の12ハウスに、天体が何も入ってないなら。空=意識が向かわないので、その人にとって12ハウス的な事柄へ関心は薄く、大問題なくスル~っと乗り過ぎる。
12ハウスに天体が入っていると、注意して読む必要がある。
解釈が、とっても難しい。
犯罪者=12ハウスに天体持ちではない。又、アーティスト、福祉関係者の誰でもに12ハウス特徴的とも言えない。12ハウスに天体があるから恐れる必要がない。
とは、頭では判っているが…
火星などが12ハウスだと「きついかも…」と思う。
行動や決断、怒り、攻撃といった動きを司る火星が、12ハウスにあると?
ストレートに表しづらく怒り下手。
プスプス…プス…と不満の火がくすぶり地下マグマ状態。ある日、爆発するまでジ~ッと耐え、誰にも気付かれず、苦しいのは本人ばかり。火星12ハウス的な「本当はすごく怒ってたの」は、ちょっと嫌や…
沸々とたぎる想いを原動力に変え、大きな成果を挙げる事もあるが、扱いが難しい。
12ハウスに入ってる天体のパワー、気付きにくい。
確かにある、ちゃんと能力も発揮してる。
でも、自覚が遅れる。理解が難しい
とても濃い霧の中で光ってる、そんなイメージを持つ私に「太陽が12ハウスやと、クローゼットで光ってて、戸が閉まって光が漏れてる感じ」と言うた人がいた。
その例えって(;´Д`)どうなん
ストレートに伝わらない、水面下で。
天体が入ってると、その天体のもつパワーが(クローゼットで光り)姿が見えないけど、漏れてくる様な、いや、ホンマ、訳わからんハウスやと思う。
これは「例えがよろしくないんちゃう?」
「もっとエエ例えはないんか?」
おぉ!と納得できる表現じたい見つけ難い、それが12ハウス。
とこれでまとめたら、救いも何もない…
現在って、匿名や顔を出さなくてアーティスト活動、執筆活動、何かの表現を広く世に発信し易い時代。ネット上で発表して活躍、つまり、隠れた存在のまま輝けているのは、実に12ハウス的。
西洋占星術の歴史は古く、昔の、それも中世ヨーロッパやら古代〇〇で、政治的に抹殺され幽閉とか、隠遁(イントン)生活など、現代日本より遥かに多かったはず。12ハウスに『幽閉』なんて言葉は、その時代の名残りのように思える。
現代日本に生きてるので、12ハウス的な隠遁生活も自分なりに楽しく、誰にも気兼ねなく、こうして自分の言葉で発信ができる。
つくづく良い時代ゃ!!