玉置神社へお詣りして交通事故に遭った話⑤

田舎で生まれ育ち、運転免許も取った。
10代から乗ってて、運良く無事故で…
初めての交通事故が、旅先(-_-メ)
しかも、山の中、周囲は山と川のみ
日が暮れ、雨が降りだした。
何でも体験してみる、やけど…
不謹慎だけど、この時の私は「軽い(重い、深刻はイヤ)交通事故なら、もっと早く経験してたら良かった」と考えた。壊れた車を前にして頭が働かない。
常日頃から「交通事故になった時どう動くか?」など調べてない。
交通事故って嬉しい体験じゃない。
でも、もう体験済みなら『どんな手順で処理』をして、この状況へ『どう対応すれば良いのか』等、展開へのイメージはある。何事にも処理の流れはある。
それが不快な事でも、何かしら対応(処理)は発生する。例えば、警察沙汰の事件事故、入院/退院する時の手続き。例えば、お葬式、法事などの、気の張る式なら『式典としての流れ』がある。
もし、人生初『正式に』結婚式へ招待されたら。
二次会の気楽さ、ではない。
きちんとした場への招待、初めてでは慌てる。マナー、着る物と髪形、メイク、振る舞いや挨拶をはじめ、移動する道中も含め、初めてなら緊張するもの。
経験は、慌てなくて済む。
未経験では恐いだけ。
この事故の時、警察とのやり取り、壊れた車の扱い、相手ドライバーへ対応など。「一体、何から手をつければ??」と混乱状態。
同行していた母も、役に立たない。
2人してポンコツ状態!!
霊験あらたかな玉置神社へお詣りして、人生初の交通事故で、車は大破。
これってひどくない?玉置の神様~
2人でオロオロ…してると、相手(この場合は加害)ドライバーが、色々と声をかけてくれ、1つ1つ必要であろう事をこなす。とりあえず、
・今夜の宿に、到着が激しく遅れると連絡
・壊れた車の保険会社へ電話を入れる
・母が行きつけ(?)の車修理場へ電話
このくらい👆👆しか、警察へ電話の後、レッカー業者を依頼(保険会社が手配)した後には、する事がない。ひたすら待つ状態。
季節は初夏でも、山の日暮れは早い。
壊れた車の中で雨をしのぎ、いつ到着するか?予想できない警察と、レッカー業者を待ち続けるのは、凄いストレスだった。
おまけに、
奈良県南部は山間部。山ばかり十津川村から吉野へ移動は車のみ。
この地域には鉄道は走ってない。
タクシーを使うのか?
「一体、何万かかるやろ??」
あ、現金の持ち合わせが…どうしょう…
交通事故、相手の人柄に左右される
詳細を書くつもりはないが、相手(加害)ドライバーは県内の人だった。
仕事中の事故で、乗っていた車も社用車。
後に痛感するが【会社の車】は、運が良かった。
「今夜の宿が吉野」「吉野へ移動」と希望する私達。相手ドライバーは、自分が追突した相手(私達)が、他府県からの旅行者で、土地勘がないことも察していた。そして、何より先ず、母(適度に高齢)の体調を心配した。
「高齢のお母さんを、こんな目に遭わせて…」
「せっかくの旅行を台無しにして…」等々
母へは特に申し訳ないと詫びておられる。
あまりに母へのお詫びが強く、もしや?薄暗い中、相当な老婆に見えてる??
母本人も困惑する謝罪量に「薄暗いし、すごいお婆に思わはったん?何歳くらいに見えてんの…」と不思議がる。この相手ドライバーの、母への言葉は、全ての事故処理が終わる時まで、ずーーっと続くことになる。
いわく「ご高齢のお母様をひどい目に遭わせてしまい…」と。
県外からの旅行者へ車をぶつけた点も、会社へも報告済みらしく「今から会社の者を呼びますので。その車で吉野へ送ります」と申し出があった。
日常なら〈そんな手間をとらせるなんて〉と遠慮するが、
この場合、それしか「手がない」と有難くお願いした。まぁ、自分の勤務とは関係ないのに、十津川村へ急きょ呼び出される同僚さんには…同情したが…
吉野へ移動が決まり、母と私の緊張が解けた。
ほ。
「あ、わたし、飴もってる」と配りだす母は、いきなり関西のオバちゃんになる。
「私も、お菓子持ってるわ、どうぞ」。
「え?じゃ、飲物を買ってきますよ」と相手ドライバーさん。
最も近い自動販売機まで、車で(相手の大きな車は全く壊れてない)行き、お茶など購入して、配って下さる。お茶を貰って、お菓子やアメを配って、なかなか十津川村へ来ない警察を待つ。雨の中、お茶しつつ世間話をしていた。
とは言え、事故を起こした相手ドライバーは私達と話しつつ、内心は、かなり焦っていただろうし、気を遣っておられた、と思う。
到着した警察官、事故現場に困惑する
玉置神社は奈良県のかなり南に位置する。
そこから車で数十分ほど、北へ移動した山の道で事故に遭った。和歌山県からのレッカー業者より、五條市内から南下してきた警察のほうが早く到着した。
国道168号線の一本道、事故現場を見つけやすかったと思う。
しかし、警察官2名は困惑の表情…
( `ー´)ん?
警察が着いた時、私達と相手ドライバーさんと3人は、お茶を飲み、お菓子を食べ世間話などしていた。壊れた車を横にして、和やかとも言えそうな雰囲気。
どっちが被害者?どっちが加害者??
あ、そう👆👆思ってるんや…
電話を入れて1時間以上は待っていた。
奈良県の十津川村が遠いって散々に書くけど。こうして『待ち』の時には、それが『予想してなかった待ち事態』だと、何も手元にない。ヒマをもてあます。
先へ進みたいのに待たされる。
何もない、し。
もう、退屈で退屈で。電波も通りにくいし、何もする事がないし。警察とレッカーを待つ間、相手ドライバーさんと話す内に、旅の話になって。
「ホントは、吉野に泊まるなら、丹生川上神社の3社も、天川大弁財天様へも、龍泉寺へも、行きたかったんですょ」「あと、室生龍穴神社も、ぜひ」と私。
「いやぁ、それ全部を一度の旅行で回るのは厳しいです」と相手ドライバーさん。
奈良県の人なら土地勘がある。
いつか奈良の観光するためにも、地元に詳しい相手(ちょうど良いやん!)へ質問をする内に、なんとな~く和やかに。でも、
何と言っても吉野への移動手段を申し出てくれた事が大きいと思う。
移動手段の確保、山の中じゃ難しすぎて。
たぶん、それなりに運が良い…
車の運転をする、事故のリスクは必ずある。
問題は『事故の相手』だ。
追突してきた相手が、いい加減で、無責任、自分の利しか考えない、口だけ上手く対応して、逃げるような卑怯な奴なら?
追突してきた相手が、アタマ悪くて全く話が通じない人物なら?
もしも、追突したのが私達の側で、相手が怒り狂い『さぁ、何とかしろ!!償え』『体が不調になった!!一生、償え』等と長引いて、話がこじれたら?
何よりも、今回の場合で、追突した相手が私達と同じく他府県の人なら?
間違いなく移動手段がない状態になってた。
事故の相手しだいでは、日が暮れ、雨の中に放り出されてた。
ぞっとする!!
事故を起こした事は、確かに不運で過失で。
でも、相手は逃げずに、可能な限りの事をしょうとされたのが伝わった。
警察が事故現場を調べて五條市へ去る。
その時、やはり「決まりで。パトカーには同乗させられない」と言われた。
やっぱり…。予め聞いてて良かった。
もし、事故の加害者も県外からの旅行者で、車の保険に入ってない(あるいは、期限切れ、保証がうすいとか)だったら?
考えただけでゾっとする。
⑥へ続く