会話はごちそう、介護士は餌?!【前編】
今回は占星術の話はお休み、お好みにあわせ読み飛ばして下さいませ。
今から身もフタもない、えげつない本音を書きます。
高齢者の集う場では、よく会話主導権の争奪戦が起きる。
グループホームに入居中の利用者さん(2025年現在、大正時代のラスト&昭和初期)達は、圧倒的に女性が多い。特養や有料老人ホームに勤める友人に聞いても、職場により多少の差はあるけど、やはり女性が多い。
で!!
多くの女性は喋るの、大好き。
もちろん例外もある。元々が大人しい女性もいる、
無口とか。控えめとか。
男性でも喋りたい人は多く、昔の栄光にはじまり、若輩者へのエール(説教)したがる、等々。とにかく話しがたい。聞きたい側じゃない。
しかし、まぁ、半分以上の女性は、よく喋る。
まぁ(´▽`) 考えたら、幼稚園の女児から、女子学生、娘時代を経て、中年と呼ばれる頃には磨きがかかり、そのまま高齢に至るまで、女性が数人が集まると、お喋りに花が咲くもの。
高齢者であるお婆さん達は、
しゃべってる内は元気。
ある時、口数の多い、にぎやかに話す利用者さんが、お喋りを止めた。
「ん?〇さん、なんか常と違うやん」「今日は静か??」と怪しむ職員ら。
「熱を測ってみて」と検温、
「うわぁ、37℃以上ある」「いつもと顔色は変わらんけど、目はトロンとしてはるわ」なんて事も、施設では多々ある。
朝の検温で問題なかったのに…。体調の変化に注意をしても、高齢者には表面に症状が出にくい場合もある。けど、いつもと異なり口数が極端に減ってくる。
おしゃべりの様子、これで不調を気付くほど重要。
喋りは健康バロメーター、
特に認知症の方達には。
会話のキャッチボールには理性
女性はお喋りが好きって書いたけど、それは
誰かの話に耳を傾けるよりも、「聞いて、聞いて」「ワタシは」「なぁ、こないだ(先日)ワタシな~」等、ワタシが主。自分の話をたっぷり聞いて貰いたい人が、圧倒的に多い。
とは言え、そんな欲を丸だしに出してたら、
確実に社会では嫌われる!!
営業や下心ではない、真っ当(素直)に耳を貸してくれる聞き上手な女性(男性も)は、とっても貴重な存在。誰からも好かれ、好感度が高い。
聞き上手は偉大な才能の1つ。
多くの人は(私も含め)その耳才能がない。
だからこそ、意識して、努めて、
話は、持ちつ持たれつ。互いに聞き合い、共感しあい。
自分の話ばかり喋らず、相手の話も聞いて、会話を膨らませて展開する。人が話してるのに腰を折ったり、会話を横取りする会話泥棒は、嫌がられ避けられる。
現役時代、そこ👆👆をよ~く理解して会話する。
自分の話をしたなら、同席者の会話にも耳を傾け、再び自分も話す。
そんな風に言葉のキャッチボールを楽しむ。これって中学生(早い人なら小学生の頃)から理解する。人と接して、失敗も後悔もして実地で学ぶ。
しかし、マナー違反者は、どんな場にもいる。
常に自分のことばっかり。「ワタシって~」「ワタシはね~」な人に、周囲がイライラ。こんな性質は10代20代で痛い目をみて正される。
中年でも正されてない、喋り散らす人もいるけど、現役の社会人では少ない。
と・こ・ろ・が、
グループホームの中になれば「ワタシが」「ワタシを」率が、ぐぐっと増す。
認知症の人のみが暮らす場、それがグループホーム
『理性』のフタが飛ぶ病気ゆえに
一般に、老いると「気が短くなる」「せっかち」「我慢が利かない」と言われるが、私は100%賛同できない。個人的な見解になるが、
年齢に関係なく理性が働いてるか?のほうが影響大きい、と思える。
90代、100歳でも理性を保ち「本能のままにはしない」人達もいる。
利用者さん達の中で、まだ軽い、認知症が進んでない段階(初期)頃の方々には、とても我慢するタイプの人もおられる。時代のせいで?と新人時代には考えてた。
いやいや、昭和初期、大正時代の生まれでも、
ワガママ者は、何歳でも身勝手!!!
何人も看てきたので言える、『時代のせい』より個人の性格やわ。
90代でも自分のことばかり、って人は存在する。
「元からワガママな△△さんが、認知症の進行で、もっとワガママが増しても特には驚かへんし。一生ワガママ人生でいかはるんやな、って思う」と同僚の見解。
私も同感。
意地悪い利用者さんは、やっぱり意地悪いし。
でも。
穏かで我慢強かった利用者さんが、ある時期から不機嫌を隠さなくなったり。大声ヒステリックに叫ぶ、数分が待ち切れず職員を何度も呼びつけ、追い回す、等々。
周囲が見えない、状況を気にしない。
こういった変化を見せることもある。
悲しいけど多く見てきた。
ご自身も不本意だろう。老いて、認知症の症状が進んで(その進行ゆえ)以前の自分とは異なる振る舞いをする。その姿を嘆き、悲しむご家族も見てきた。
理性がジワジワと失われると、言動や、人格すらも変わるって寂しい。
そうなると、人の話は耳に入らない。
自分の欲求を全開にしてくる。
認知症の進行、どんな症状が表面にでてくるか、とても個人差がある。
ただ、理性が壊れていくと欲求がババン!!と表に出る。
その欲求の1つに『お話したい』がある。
介護士のお仕事は、人間酔いする
欲求を全開に、毎日、毎時、バシバシと職員へぶつけてくる利用者さん。
(;´Д`)しかも、複数の人が。
様々な業務をこなしつつ、なんとかひねり出したスキマ時間を、少しでも利用者さんの言葉に、問題を解決するんじゃない、耳を傾ける!!
ひたすら聴く側に回ること。
複数、それぞれの訴え(しかも意味不明、言葉にならん等)に耳を傾ける。
それも介護士の仕事。
業務に忙殺され、後回しになりがちだが重要任務。
ワタシを粗末にしてる、
なんか蔑ろにされてる、
不愉快な気がしてきた、
言葉にならないモンモンとした想いが積もると、
( ゚Д゚) いきなり荷物をまとめ始める。
帰らせて頂きますっ!!!
「タンスの奥からコートと鞄を出してきはったで、うわぁ、帽子も」
ここで👆👆職員達は、その利用者さんの不満が頂点に達してたと
思い知る…
会話はね、ごちそうやで。
歳をとったら多量の食事も旅行も、何も要らんの。ただ楽しくお喋りがしたいんよ。アンタ(職員)はご馳走をくれる人。エサみたいなもんやで。
これ、実際に言われたセリフ。
「なんちゅー強烈な利用者さん?!」ってビビりましたさ、新人時代に。
もう10年も昔、強烈な女性だけど、精一杯の言葉だったと今の私には判る。
ワタシの話を聞いて。
聞いて貰えたら、すごく嬉しいんやで。
何歳になっても、認知症であってもなくても、話を聞いて欲しい。
利用者さん達にとってのご馳走。
エサになる気はないけど…、可能な限り時間をみつけて話を聴く。
そして、介護士は人間酔いをし…
知らず知らずに疲労が積もる。
