水星星座を感じながら働く④
拒否にまみれ、汚れモノを扱う
仕事をしていて「なかなか上手くいかない」と落ち込むこと、沢山ある。
介護士をしてて、利用者さん達と意思の疎通が上手くいかない場面、必要であっても介助を拒否されること、多々ある。すべき事を頑として拒否される、つまり、利用者さん御本人に不利益って(職員側には)判ってて、ジレンマで。
お風呂を拒否される。
汚れた下着/リハビリパンツ等の交換を抵抗される。
食事、起床や着替えをはじめ、基本的な生活動作を嫌がられる。
医師から服用指示がでてる薬を飲まない。
色々あるけど、必要に応じ『本人はイヤだけど、必要な事』を介護士として勧める。
お風呂も、下着類や衣類など交換も、必要なこと。せずに放置したら臭うだけじゃなく皮膚トラブルに発展して、結局は御本人が辛い目に遭うって、後々が分かるから。
無理やり押さえつけて実行も出来ない。信頼を失うから。
認知症って数分前のことを忘れる病。だけど「じゃ、一瞬イヤな目に遭っても忘れてくれるんでしょ?」とかの単純な話じゃない。
確かに、短期の記憶はなく『すぐ忘れる』けど、感情だけは残るらしい。
らしい。曖昧な表現は、ご本人から聞いたのでなく、長年の蓄積「もしかしたら、これは、そうかも」という判断。嫌なこと(と本人が感じた)をされた後、利用者さん達って謎の不穏な行動をする。言葉より表情や行動に表れる。
イヤな事!!と感じた不安、言葉にならない『嫌な気分』が残ると、介助全般に不信「なんだか嫌な人が触ってくる感じ」が積もる。この積もる不機嫌さこそ、介助への拒絶感につながる。だからこそ、極力イヤな想いを与えない声掛けに努める。
アンタが言うならしゃーないな
お付合いが長ければ少々の無理も受け入れ(受け)て貰える。
ちょっと昔ながらの商売人の感覚に似てる。信頼が大きくモノをいう。
ベテラン職員や長くいる人が有利な面もある。異動した直後なら、ベテランも拒否されるのだ。利用者さん側には「知らん人やし」だから。利用者さんの性格にもよるが信頼が育つまで、数週間、数ヶ月かかる事もある。
誰でもウェルカム!な人懐っこい方なら時間は短め、人見知りが強いタイプなら「アンタは嫌や」など拒否が長引く。それで、何なんこの人!!では介護士は務まらぬ。
友人が勤める施設での話。金閣寺の近所出身が自慢の利用者さんへ、他県出身の新人が「銀閣寺もあるんですね、銅閣寺もあるんですか?」と質問した。京都出身の先輩スタッフ達、内心で(んなもん、あるか~っ)と突っこんだ。
案の定「けったいなこと言うて。そんなもん有るかいな」「あんた、どこの出や」等と利用者さんに呆れられ…。認知症であっても判断力は覚えてる事は沢山あるのだ。
正直に、山陰地方の出で関西に来たばかり。詳しくないと伝え「京都のこと教えて下さい」とお話した。気難しい方だが「そうか」と受け入れ、なぜか気に入ったご様子。
そんなアホな…
こうゆうの相性と言うか、会話で失敗しても笑って許されたり「あんた、おもろい子やなぁ」と、素直さを気に入られたり。認知症で、すぐ忘れても「なんかエエ子やん」といった感覚的なものは残るらしい。
理屈じゃなく『エエわ』と感じて貰える。それから介護士としての業務は、少しやり易くなる。「あんたが言うならエエで」と受け入れられ、お互いの負担が減る。
自分に合った方法を知る
介護や医療に限らず、仕事をする上で〈自分なりのコミュニケーション能力を使って業務を進める〉ことは沢山ある。会社員してた時にも業務マニュアル外で、なめらかに仕事が進むよう工夫してたと思い出す。
その頃は、まだホロスコープなど読めなかったが、振り返れば私なりに頑張っていた〈やり方〉は、私の水星星座;水瓶座っぽかったと思う。
業種が変わっても、この水瓶座っぽさを使いながら働いていると感じる。
他の職員なりの方法が自分には適してない事もある。自分のやり方を伝えて、相手には効果があると限らない。介護に限らず、自分の特性を活かせるよう探している。
ホロスコープを読むと、探すヒントが散りばめられている。
仕事に関してなら水星星座(コミュニケーション能力や知性の面)、太陽星座(社会へ向けた顔、公的な自分)、あと、火星星座なども気になる。行動力のあり様を観るなら火星が何座に位置するかも知りたい。
自分の好み、楽しさを知る為には金星星座なども、意外と役に立つ。
月、水星、金星、太陽、火星。
これらを個人天体といい、その人なりの性質を読む時に、配置や、他の天体との角度を重視する。自分の個性、同僚スタッフの個性、利用者さん達それぞれの個性。
みんな異なってて、そりゃ、ぶつかる事も拒否される事もあるわ、と思う。